昔々、あるところに、カルト宗教の教祖と信者たちがおりました。
ある年の夏、教祖は信者たちを集めて言いました。
「今年の12月1日に大津波が起こり、人類は滅びる」
さあ、それを信じた信者たちは大変です。
「もうお終いだ。どうしよう」
「大変なことです。助けて、教祖様」
口々に叫んでは、教祖に助けを求めました。
「安心しなさい。あなた達は助かります。私と一緒に暮らしなさい」
教祖の落ち着いた優しい声を聞くと、信者たちは少し心が安らぎました。
「分かりました。全財産を売り払って、教祖様に捧げます」
信者たちは教祖と一緒に暮らすこととなりました。
瞬く間に月日は過ぎ、12月1日になりました。
教祖の予言によると、今日は人類滅亡の日です。
怯える信者たちは、いつしか教祖の周りに車座になって集まりました。
しかし、正午を過ぎ、夕方になっても、何の異変もありません。
ついに時計の針は夜12時を周り、何も起きないまま12月2日になりました。
信者たちはざわざわと騒ぎ始め、最後に教祖の顔を見ました。
落ち着かない信者たちの前で、教祖は立ち上がり、厳かな声で言い放ちました。
「私の祈りが通じ、危機は回避された」
その言葉を聞いた信者たちは皆、晴れやかな声で叫びました。
「ありがとう、教祖様!」
信者たちは、晴れて狂信者になったのです。
~ 教訓 ~
自らの過ちを認められないと、認知的不協和に陥る。
コロナで日本人が40万人死んだかな?
私はワクチン非接種です。
返信削除「打ちましたか?」
なんて聞かれても、
「打つわけねーじゃん、馬鹿じゃねぇの?」
って答えます。
ジャンルによらず読書好きなので、こんなことになるだろうと予想はついていましたね。